展示レポート「県境を見にいく」修了展

どんどん遅くなる展示レポート。2ヶ月経ってしまいましたが、書きます。

今回は、「県境を見にいく」修了展です。
昨年から約一年参加していた講師が小澤太一さんのワークショップの修了展です。
このワークショップでは、東京都に接する4つの県(千葉県、埼玉県、山梨県そして神奈川県)との県境に行って、写真を撮ろう!と言うものです。
修了展までご指導いただいた小澤先生、サポートしていただいたrooneeの篠原さん、そして展示にお越しいただいた皆さん、ありがとうございました。
また、一緒にWSに参加した皆さん、お疲れ様でした。

今回の修了展も自分的には厳しかったです・汗
ワークショップ1回目の千葉県との県境で撮影した結果から、ある程度コンセプトを絞って2回目の以降の撮影会に挑みました。
修了展の方向性を決める最後の講評会でも当初のコンセプトでまとめようと思ったのですが、なかなかしっくりこない。
まぁ、ダメ元で当初のコンセプトでセレクトした写真と、それ以外に撮ったなんかまとまりそうな写真の2つのカテゴリーを分けて、講評会に挑んだわけですが・・・。
小澤先生の講評では、「当初のコンセプトのほうは、そのコンセプトにあった写真が撮れていない」ってことで、それ以外の中から、「この辺で」と3枚セレクトしていただきました。
もちろん、先生のセレクトではなく、最終的には自分でのセレクトで出せるのですが、帰宅後、当初のコンセプトに関係なく他の写真を見直して見ても、やはり先生がセレクトした3枚が良いのです。
かと言って、先生に言われただけの写真にするのは、自分の中でワークショップの主旨から考えても「それでいいのか?」と思ってしまうところもあり、講評のときにいただいた言葉を咀嚼しながらもう1枚追加して、先生に相談してみました。もちろん、なぜこの1枚を追加した理由も添えて。
まぁ、4つの県との県境なので、4枚、出したかったのもありますがw
そして先生からの回答は、「その1枚はいらない」と。その理由についても、展示作品のセレクトにあたっての自分に足りなかった視点でものすごく納得できたし、この理由を聞けたlことで、このWSに参加した意味があったと思っています。
ただ、この時点ではこの3枚にする覚悟はできましたが、その3枚の意味を自分の言葉にできていませんでした。
今ままで数多くの公募展とかグループ展に出展してきましたが、ただ上手く撮れた写真を出したところで、後で自分が辛くなるだけだと思っています。
SNSとかでは一人で悦に浸ることはできますが、展示ではリアルで目の前に圧倒的に上手い人が現れるわけです。「上手いかどうか」を判断基準にしている限り、参加すればするほど自分より上手い人と出会うことになり、凹むしかないのです。
なので、「なぜ、自分はこの写真が面白いと思うのか」をきちんと自分自身の言葉で言語化できた写真を出すしかかない。それがあるからこそ、いただいた感想が有意義なフィードバックになるし、ネガティブな感想も受け入れられると思ってます。そうしておかないと凹むことはなくても、ただ褒めて欲しいだけに人になってしまうのではないか、と。
と言うことで、自分自身を納得させるため、いろんな言葉を書き出して、出てきたのが今回のタイトルとなった「Divergence(発散)」。
元々は電磁気学とかで使われる物理用語です(用語解説は割愛)。
県境と言う空間から、湧き出る人々、物、生き物のエネルギー。
ここで、やっと、この3枚を自信を持って「県境を見る」修了展に出せる、と決心できました。いやー、この作業が一番長かったし、精神的にきつかった。
さて、ここまで「3枚」としか書いていませんでしたが、実際に出した3枚はこちらです。

まぁ、ご覧いただけた方に伝わったかどうかはわかりせんが、やれることはできたと思いますので、そこそこ満足しています。
また、展示はこんな感じでした。

今回は臨場感を出したいと思い、なるべく大きくA2のサイズに。そして、「県”境”」だけど、敢えて”境”を感じさせないようにプリント直貼りにしてみました。
なんとなく、自分が撮るときに感じていた大きさと言うか視界に近い感じの大きさになったと思います。
プリントの大きさについては、ご覧いただいた方からも概ねポジティブなご意見をいただけたので、それなりに成功だったのではないか、と。

そんなわけで今回のレポートはいつもより長文になってしまいました。
WSを通じて自分が今まで展示してきた中で考えてきたことを総括するような展示だったような気がして、そして、ちゃんと書いておきたいと思っていたら長くなってしまいました。
まぁ、誰も読まない自分のための記録としての展示レポートなのでw
と言うことで、次は、このWSとほぼ同時期に参加していたもう一つのWSの修了展が控えていたりします。

【小澤太一ワークショップ「県境を見にいく」修了展:後期】
・会場:roonee 247 fine atrs(小伝馬町)
・期間:2/25(火)〜3/2(日)

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