展示レポート「わたしたちの2020」

毎度、遅めの展示レポート。
今回は、2020年最後の展示となりました「わたしたちの2020」。
お越しいただいた皆さん、RTなどで告知にご協力いただいた皆さん、およびNADARスタッフのみなさん、ありがとうございました。そして、一緒に展示した出展者の皆さん、お疲れ様でした。

歴史的な事件を後世のために残そうという使命感ということではなく、2020年自分が何をして過ごし、何を見て、何を考えていたか。自分たちのために残してみたいと思いました。
報道として伝えられ、残される記録ではなく、自分たちの記録として。
(NADARさんのサイトより)

コロナ禍の中で、何もかもが変わってしまった2020年。
撮影活動も思う通りにできず何を出そうか、迷いました。あまり2020年の雰囲気にとらわれなくてもいいかな、とも思いました。
でも、やっぱり、自分が感じた2020年と言う雰囲気をちゃんと伝えたれるような写真を出そうと思い、この写真を出しました。
2020年5月の撮影です。タイトルは「みんながいる場所」。

そして、キャプションには、こんなことを書いてみました。
「みんながいた場所に誰もいなくなった。いれなくなってしまったのか。いれなくなってしまったのか。いれないようにしてしまったのか。結局、私たちは何に怖がっているのでしょうかね。」

キャプションの書き始めたときは、ただ単に、誰もいなくなり、子供たちの声が聞こえなった公園に寂しさを言葉に込めるつもりでした。
しかし、2020年の年の瀬。改めて、その時点の世の中の雰囲気を思うとやり場の怒りを覚えました。
covid-19の知識をアップデートせず、個人の不安を増大させ、恐怖の対象から目を逸らすために、非科学的な根拠によって日本中を閉塞感に追いやる雰囲気。最もその犠牲になっているのは子供たちではないか。
今、大人たちが子供たちのためとやっていることは、実は自分たちの不安を和らげるためにやって勝手に満足しているだけではないのか。
もしかしたら、この怒りそのものを写真に撮ればよかったのかもしれません。
でも、ここにみんなが戻ってくる日を思い、この写真を選んだことに確信を持っています。

みなさんにとって、2020年はどんな年でしたか?

ちなみに、こんな感じで展示していました。
今回は、データを入稿して、プリントと木製パネルへの加工はギャラリーで一括外注でした。
思った通りに仕上がっていたので満足でした。

 

今回、展示された作品は1冊の写真集としてまとめられています。
NADARさんでご購入いただけますので、よろしかったらお手に取っていただきたいと思います。
ご購入はこちらにて。

 

【わたしたちの2020】
・会場:NADAR
・期間:2020/12/23(水)~2021/1/10(日)

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