展示レポート「名刺判写真展」

毎度遅い展示レポート。
今回はニ会場続けての開催と言うことで、終了するまでの時間がかかって、遅くなってしまいました(と言い訳)。
ってことで、今回は、「名刺判写真展」です。
お越しいただいた皆さん、一緒に展示された皆さん、展示にご協力いただいたモデルさん、そしてNADARスタッフの皆さん、ありがとうございました。

NADARさん恒例の公募展である「名刺判写真展」。毎回、楽しみな公募展です。
繰り返しになりますが、名刺判とは・・・。

名刺判写真をご存知ですか? 名刺判写真(カルト・ド・ヴィジット)とは、1854年にフランスで発表されたカード型の写真で、19世紀中頃の欧米社会で大流行しました。名刺代わりに使われたり、友人や知り合いと気軽に交換し合ってコレクションして楽しまれていたそうです。現代の一般的な写真サイズといえばサービス判(L判)ですが、それよりも小さい【縦8.3cm、横6cm】の名刺判写真は、最近ではあまり見かけないサイズということもあり、かえって新鮮な印象があります。サイズが小さい分、見る人をグッと引き寄せる力もあるように思います。
(NADARさんのサイトより)

デジタルカメラが高画素になっていく中で写真展で展示される写真のサイズもますます大きくなってきていますが、それに反して、敢えて小さいサイズのプリントでの写真展。
それも、同じ額が無い、と言うこれまた珍しい写真展です。
過去の名刺判写真展では、自分の好きなのを選べましたが、前回から一方的に額が送られてくるという形式に変更となりました。
ちなみにNADARのスタッフさんも誰にどの額を送ったのかわかりません。
今回の額は難しかったですねぇ。
届いた額を見て、そのクセの強さに、一回、そっと箱を閉じましたw

って言うことで、写真のセレクトが過去一難儀しましたが、今回の展示した写真はこちら。
今回もポートレートです。

まず1点目。
モデルは、佐野小波さん。
とにかく見てください、この額を!
まずは太い! 名刺版の短辺とほぼ同じ太さですw
そして謎の模様。
名刺版写真展用の額は、通常サイズの額を作った際、余った切れっ端を使っているのですが、こんな模様なんてニーズがあるのでしょうか?w
そんなわけで、写真のセレクトにかなり困りました。って言うか、初めは、これに合うポートレートはないだろうって思って、ポートレートはセレクトの対象外にしていました。
直前になって、過去の写真を見直していたところ、この写真を見つけて、これだ!と閃き、急遽差し替え。
錆びて崩れている階段や全体的な色合いが額とマッチしているのがいい感じです。
実際、ご覧になった方から、「よくこの額に合う写真があったね。それもポートレートで」とご感想をいただうことも多く、この直前の閃きは間違っていなかったな、とw

続いて2点目は、砂子さんの写真。


この額もさらに太くクセのある感じなのですが、額を眺めていたら自然にこの写真のことを思い出して、割とすんなり決まりました。
元の写真が日本的な色の組み合わせになっているのですが、額のおかげでそれより一層強まった感じがします。そして、砂子さんが着ている着物は、モダンで複雑な形状なので小さい写真だと見にくいかな、と思っていたのですが、赤が映えるため、自然に注視して、その結果着物の雰囲気もちゃんと見ていただけたようです。
今回の名刺判写真展は、まずは南青山のNADARで開催されて、その後、大山崎のNADARでも開催されたのですが、こちらのほうは、大山崎のほうにも展示させていただきました。
和と言えば、京都。京都の方にも楽しんでいただけたようです。

今回の名刺判写真展では、全体的にクセのある額が多く、他の出展者さんもかなり悩まれたようです。
悩まれた甲斐もあって、このクセの強い額によくマッチする写真を撮られていましたね!と感服する展示が多かったです。あ、もちろん写真そのものも素敵でした。

そして、この名刺判写真って、ご覧になった後「次回があったら参加したい」とおしゃっる方が多いのですが、今回もそんな感じでした。
次回の名刺版写真展(多分、あると思います)でご一緒できること楽しみにしておりますよ!
なかなか名刺版写真展の面白さって、言葉では伝えきれないのですが、ご覧になっていただければ、この面白さはわかっていただけると思います。
今回、見逃してしまった方は、次回(多分、あると思います)こそ、ご覧いただきたい!

というわけで今回はこの辺で。

【名刺判写真展】
東京:
・会場:NADAR(南青山)
・会期:2022/10/12(水)~10/23(日)

京都:
・会場:NADAR(大山崎)
・会期:2022/11/10(水)~11/17(木)

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